新しい言葉
(詳しく説明する語彙)
- 手術する:実施する、受けるの2つの意味がある。例)佐藤先生は明日2人の患者の手術をする。/私は来週胃の手術をするために入院します。
- 売れる:自動詞なので「〜が売れる」。自動詞と可能形が同じ形の動詞(「切れる」「焼ける」も同様)。他動詞は「〜を売る」
- まるで:ここでは「違いがわからないほど似ている」の意味。例)彼の笑顔は太陽のようだ。
- 首をかしげる:「疑問に思う」の意味。
- 地味(な):「あまり目立たない」という意味。
- 肩書:人の社会的地位や身分を示す職業・役職名など。名刺では名前の上に書かれる。
- 信頼する:信じて頼りにすること。
- もちろん:「間違いなく〜だ」という意味。
- とはいえ:前の事柄を一度認めた上で、違う意見を述べるときに使う表現。
- など:5課使いましょうDの「なんて」と同じ意味。
- 理想:考えられる最も良いもの、の意味。
- 同時(に):「同じときに」と言う意味。例)冷蔵庫を開けると同時に、りんごが落ちてきました。/結婚と同時に家を買いました
使いましょう
A:<名詞>まで
既習の「まで」の復習をします。
- 私は毎日9時から5時まで働きます。
- 東京から有楽町まで歩きました
導入
T:リーさんはJLPTN1まで合格しました。日本語が上手になりました。中国で仕事が忙しくなって、しばらく日本語を勉強しませんでした。久しぶりに日本語の先生に日本語でメールを書こうとしました。・・・あれ・・・て形もない形も忘れた。挨拶も忘れた・・・ひらがなも忘れた・・・先生の名前までも忘れた!!!
→ずっと日本語を勉強しなかったら、先生の名前まで忘れてしまった。
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T:年末なので、大掃除をしました。台所もトイレも綺麗になりました。玄関もリビングも綺麗になりました。気分がいいです。
→大掃除をしたら、自分の心まできれいになったようです。
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T:彼女と2年間一緒に生活してきました。好きな食べ物、寝る時間、何でも知っています。顔を見ます。頭の中もわかります。
→顔を見るだけで、今考えていることまで分かるようになりました。
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T:彼はとてもいい人です。顔も好きです、性格も好きです。匂いも好きです。彼はちょっと太っていますが、そこもいいです。
→人を好きになると、その人の悪い部分まで好きになってしまいます。
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T:これは昔の携帯です(ガラケーを見せる)。今のスマホは便利です。車の道案内までできます。
→最近の携帯は便利になって、車の道案内までできます。
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A:会社を辞めたいんだ。
B:突然どうして?
A:小説家になりたいんだ。
→「会社を辞めて、小説家になりたい」なんて、夫がそこまで考えているとは思わなかった。
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- 使いましょうA
B-1:<名詞/動詞辞書形+こと>によって、〜。【手段・方法】
- 「〜で」「〜を使って」という意味です。個人的なことではなく、一般的なことを言うときによく使います。
- 旧版テキストでは11課Cで学んだ文法です。
これまで学習した「〜によって/による」の復習をします。
- 飛行機はライト兄弟によって発明された。(みんなの日本語37課)
- 営業時間は銀行によって違います。(新日本語の中級1課)
- 天気予報によると、明日は雨が降るそうです。(みんなの日本語47課)
T:みなさんSNSを使いますか。
S:はい、使います。
T:SNSでどんなことができますか。
S:自分の考えを世界中に伝えます。/同じ趣味の友達を探します。
T:SNSによって、自分の考えを世界中に伝えることができます。/同じ趣味の友達と出会うことができるようになった。
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T:自分一人で考えてもわからないことがあるとき、どうしますか
S:友達に相談します。
T:友達に相談することによって、良い答えが出ることもある。
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T:最近なかなか寝られません。何をしたら良いですか。
S:運動します/朝早く起きます
T:運動したり、早く起きたりすることによって、よく寝られようになります。
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T:2020年は東京オリンピックが開かれます。
→オリンピックを開くことによって、国の経済は良くなるだろう。
- 使いましょうB-1
B-2:<名詞・動詞辞書形/た形+こと>によって【原因・理由】
- 原因を表します。「によって」の後は結果を表す自動詞がよく使われます。
- みんなの日本語39課で原因の「で」を勉強していますが、「によって」の方が書き言葉的表現です。
- 旧版テキストの17課C2で勉強した文法です。
田中さんは毎日残業していました。ストレスが溜まっていました。ある日「胃が痛い・・・」
→田中さんは残業のストレスによって胃痛になってしまった。
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日本の消費税が10パーセントになります。景気が悪くなると言う人もいます。
→増税によって、景気が悪くなるという人もいます。
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A:あれ?まだ駅じゃないのに電車が止まったよ
アナウンス:ドアが故障したので、少し止まります。
→ドアの故障によって、電車が止まってしまった。
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A:戦後の日本は貧しかったんだよ。
B:サラリーマンたちが24時間働いてこの国を豊かにしたのさ。
→あの時代のサラリーマンの努力によって、日本は豊かになった。
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田中さんはずっと外国で生活したいと考えていました。そしてアメリカに留学しました。気づきました。日本料理は美味しいなあ、日本の生活もよかったなあ・・・
→外国で生活することによって、自分の国の良さに気づいた。
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日本の「円」が安くなりました。日本へ来る外国人観光客が増えました。
→円が安くなったことによって、日本へ来る外国人観光客が増えました。
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(テレビ番組で有名になった人などを例に出します。スーザンボイル、アイドルなど)
T:この女性は田舎の町で暮らしていました。ある日歌番組に出て優勝して、有名になりました。
あのテレビ番組で優勝したことによって、彼女の人生は大きく変わりました。
- 使いましょうB-2
C:せっかく〜
せっかく<動詞/い形/な形/名詞>の普通形+のに/ので、〜。
T:田中さんはテストのために遊ばないで一生懸命勉強しました。大変でした。でもテストの日風邪で学校へ行けませんでした。無駄になりました。残念です。
→せっかく勉強したのに、風邪で学校へ行けませんでした。(苦労)
T:ダイエットと貯金のために毎日お弁当を持ってくることにしました。いつもより30分早く起きて、作りました。でも・・・学校に持ってくるのを忘れました。
→せっかく朝早く起きてお弁当を作ったのに、学校に持ってくるのを忘れてしまった。(苦労)
T:彼に誕生日プレゼントをもらいました。ずっと欲しかったプラダの財布です。嬉しい!あれ・・・失くしました!彼に謝ります。失くしてしまってごめんなさい。
→せっかくの誕生日プレゼントだったのに、失くしてしまってごめんなさい。(貴重)
せっかく〜から、〜。/せっかくの<名詞>〜。
T:メアリーさんとジョンさんは結婚して、マンションを買いました。新婚旅行で日本旅行に来ました。「晩御飯何にしよう」「お金もないからマクドナルドにしようよ」「え?それはちょっと・・・」
→せっかく日本へ来たから、おいしい寿司を食べに行こう。
→せっかくの新婚旅行だから、貯金のことは忘れよう。
せっかくですが、〜
相手の親切には感謝しているが、断りたい場合に使います。
A:今晩ビールを飲まない?おごるよ!
B:せっかくですが、今晩はもう予定があるんです・・・
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- 使いましょうC
D:<動詞辞書形/ない形>ことだ
- 「することだ」は「〜しなさい」、「〜しないことだ」は「してはいけない」の意味です。
- 「ことだ」は「〜が大切だ」の意味で、助言や忠告を与えるときに使います。
- 立場が上の人に使うことはできません。
私:先生、テニスが上手になりません。
先生:まだ始めたばかりでしょう。テニスが上手になりたいなら、諦めずに練習を続けることだ。
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私:最近よく寝られないんです。コーヒーもやめたし、運動もしています。
医者:夜、パソコンを見ていませんか。
私:はい、ゲームをしますから。
医者:だめですよ。ちゃんと寝るためには、夜はパソコンやケータイをを見ないことです。
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A:最近彼女と意見が合わないよ。どうしたらうまくいくのかな。
B:意見が違うのは当たり前だよ。自分の意見が正しいと思ってはダメだよ。恋人とうまくいかない時は、謝ること、怒らないこと、そして意見が違うのは当たり前だと考えることだ。
- 使いましょうD