N1の文法75回目です。強調の意味を持つ「<名詞>にして」という文型の意味と例文を紹介しています。
<名詞>にして
- 「AにしてB」は「Aという特別な段階・条件(時間、立場、年齢、回数)で」という意味です。
- 後件にはその段階Aに合っていること、あるいは合っていないことを意味する文が続きます。
- 「この親にしてこの子あり」は慣用句的な言葉です。「立派な親がいるから、子も同じように立派なのだ。また、よくも悪くも子は親の性質を受けつぐものだ。」という意味があります。
例文
- 子どもの時から読み続けていた漫画が、20年目にしてついに最終話を迎えた。
- あの映画の総動員数は3日間にしてすごい数になっているようだ。
- 佐藤先生にして迷う問題だから、学生が間違うのも当たり前だ。
- 誰もが知る大企業にして倒産する時代だから、正社員だからといって安心できない。
- 大物カップルの娘がテレビに出ていたけど、背が高くて綺麗だったよ。この親にしてこの子ありといった感じだったよ。
- 3度目の受験にして、やっとN1に合格することができた。
- あの時部長が言っていた言葉の意味が、今にして初めて理解できました。
参考