JLPT対策・N2文法編です。81回目はできないという意味の「<動詞ます形>かねる」という文型とその例文を紹介します。
<動詞ます形*>かねる
*ます形ですが、「ます」の部分はきえます。
「Aかねる。」は「状況・条件・話し手の立場から、Aできない・Aは難しい。」という意味です。
- 意志動詞に接続します。意志動詞の意味がわからない場合はみんなの日本語36課の教案を見てください。
- 丁寧に断る時、客の希望に応じられないとき、仕事で反対意見を丁寧に言いたいときなどに使います。
- 「できません」という表現が相手に失礼になる場合で、それを遠回しに言いたいときに使います。
- 能力的・物理的にできないという意味では使いません。例)❌私はフランス語が話しがたい。❌この靴はヒールが高くて歩きがたい。
- 慣用句で、「見るに見かねて」という表現があります。「見ていられない・見ていて安心できない」という意味で、何かを手助けする時などに使います。
例文
- 専門ではないので、すみませんがその仕事はお引き受けしかねます。
- その件についてはわかりかねますので、後ほど担当者からご連絡します。
- この計画に関しては、課⻑の意見に賛成しかねます。
- 今回の不合格の結果には納得しかねます。理由を教えていただけませんか。
- 部長の仕事のやり方に耐えかねて、3人もの社員が辞めてしまった。
- セール商品の返品、交換は致しかねます。
- 施設内での貴重品、手荷物などの盗難、紛失に関しては責任を負いかねます。
- 忙しいので、今年のJLPTを受験するかどうか決めかねている。
- 試験の合否に関するお問い合わせにはお答えいたしかねます。
- 毎日残業している後輩を見るに見かねて、手伝ってやることにした。