【教案】「テーマ別 中級から学ぶ日本語<三訂版>」第4課「たとえる」

「テーマ別中級から学ぶ日本語」
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テーマ別 中級から学ぶ日本語<三訂版>」の教案を載せています。主に「使いましょう」の文型導入を中心に書いていきます。第4課のテーマは「たとえる」です。ことわざについて書かれています。

新しい言葉

(詳しく説明する語彙)

  • ことわざ:本文に出てくることわざを紹介して意味を当てさせましょう。例)猫の手も借りたい/猫の額/猫に小判
  • 目が回る:「めまいがする」の意味です。忙しいことを表す時に使う表現です。例)忙しくて目が回る。
  • 手を借りる:「手伝ってもらう」の意味
  • それほど(〜ない):「ほど」はレベルの意味で、そのレベル/程度ではないと言いたい時に使います。例)試験はそれほど難しくなかった。
  • つい:「それをしてはいけないとわかっていたけど、してしまった(後悔)」という意味です。例)ダイエット中なのに、つい甘いものを食べてしまった。
  • 口に出す:いつも言わないけど、話すという意味です。「単語は口に出して読むと、覚えやすい」
  • たとえる:助詞の説明をします。「田中さん動物例えるなら、〜」
  • 小判:口で説明しにくいので、写真を準備します
  • 手にする:「自分の手で持つ」または「自分のものにする」の意味。類似表現に「手に入れる」があるがこちらは、「自分のものにする」の意味だけ持ちます。

使いましょう

A:(〜の中で)〜ほど、<動詞普通形・い形容詞い・な形容詞な>+<名詞>はない/いない

  • 「〜が一番だ」と言いたい時に使います。
  • 自分の意見を言うときは「と思います」や「でしょう」を一緒に使うことが多いです。
  • <名詞>の部分は固有名詞のほか、「もの/こと」という言い方も使えます。

T:日本で一番有名な山といえば?

S:富士山です

T:日本で富士山ほど有名な山はないと思います

**

T:一番リラックスできる所はどこですか。

S:自分の家です。

T:自分の家ほどリラックスできる所はないでしょう。

**

T:このクラスの中で誰が一番おしゃべりですか。

S:〇〇さんです。

T:このクラスでは、〇〇さんほどおしゃべりな人はいないでしょう

**

T:みなさん、いままでクラスで色々なことをしましたね。何が一番楽しかったですか。

S:富士登山です。

T:いままでのクラスのイベントの中で、富士登山ほど楽しかったことはないでしょう。

**

  • 使いましょうA

B:(比喩表現)ほど

  • 「ほど≒ぐらい」です。先に説明しておきましょう。
  • ほどの前には比喩、慣用的表現、大げさな状況を表す表現などがきます。

慣用句

東京は家賃が高くて、猫の額ほどの部屋しか借りられない。

初めてもらったボーナスは雀の涙ほどだった。

年末は猫の手も借りたいほど忙しくなる。

一日中妻の買い物に付き合ったら、足が棒になるほど疲れた

友達が持っていたかばんの値段を聞いて、目玉が飛び出るほど驚いた。

久しぶりに食べる母の料理は、どれもほっぺたが落ちるほどおいしい

来週のデートが楽しみで、夢にまで見るほどだ。

その他比喩

田中先生に日本語を教えてもらってから、面白いほど成績が良くなった。

最後の試合に負けたときは、泣きたくなるほどつらかったです。

ここのランチは毎日食べたいほどおいしいです。

田中さんの話を聞いて、お腹が痛くなるほど笑いました。

結果発表の前は、食事が喉を通らなくなるほど緊張しました。

N1に合格するために、嫌になるほど漢字を覚えました。

山の上から見た景色は、めまいがするほど綺麗でした。

暗闇から人が出てきて、心臓が止まるかと思うほどびっくりした。

**

  • 使いましょうB



C:<動詞て形・ない形>ほしい

  • 「〜してほしい」は相手の行為・動作が欲しいとき、またはその状態になって欲しい時に使います。
  • 「〜がほしい」の復習(みんなの日本語13課)を簡単にしておきます。

T:もうすぐ給料日です。私は新しいコートが欲しいです。綺麗なネックレスが欲しいです。みなさんは何が欲しいですか。

S:〇〇が欲しいです。

A:最近毎日寒くて大変ですね。

B:ええ。早く暖かくなってほしいですね。

**

妻:また飲み会なの?

夫:部長の誘いだから、断りにくいんだ。

妻は夫に 早く帰って/遅くまで飲みに行かないで ほしいと思っています。

**

レストランに行きました。お皿が汚れています。

→お皿をかえてほしいです。

店員に言います。

→お皿をかえてほしいと思って、店員を呼んだ。

**

孫:おじいちゃん、あのおもちゃを買って。

私:またか・・・しょうがない。

孫におもちゃを買ってほしいと頼まれて、つい買ってあげてしまった。

**

課長:今日は急いで帰る?

部下:いいえ、特に・・・どうしましたか。

課長:今日のうちにこのレポートを直してほしいんだけど、ちょっと残業できるかな。

**

A:このことは誰にも言わないでね。

B:うん。わかった!

C:Aさん、もうすぐ会社を辞めるらしいね!

A:・・・え・・・なんで知ってるの。

同僚に、会社を辞めることを誰にも言わないでほしいと頼んだが、次の日にはもう他の人に知られていた

**

  • 使いましょうC

D:<動詞・い形容詞・な形容詞・名詞>の普通形*+とは思えない

*この時の普通形は「だ」がつかない場合もあります。

「思えない」は「思わない」より強い言い方で、「〜は無理だ/違う」という意味です。

A:来年JLPTN1に合格したいなあ・・

B:無理でしょう。まだひらがなもよくわかりません。合格できないと思います

説明

「合格できないと思います」をもっと強く言います。「合格できるとは思いません」

S:合格できるとは思いません

T:もっと強く言います。「合格できるとは思えません」

S:合格できるとは思えません

***

リンさんは真面目な学生です。いつも一番早く教室に来ます。病気でも雨でも、遅れたことがありません。たとえ雪が降ります・授業に遅れるとは思えません。たとえ雪が降っても、授業に遅れるとは思えません。

***

A:ボーナスがでたら、車が欲しいなあ。車がないと不便だよ。

B:そうですか?電車やタクシーを使えば、そんなに不便だとは思えません。

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T:田中さんの会社は毎日残業があるそうです。家族に会う時間がないそうです。どんなに給料が良くても、田中さんの会社で働きたいとは思えません。

***

T:Bさんは新しい彼を探しています

A:よかったら私の友達に会いませんか

B:どんな人ですか

A:優しい人ですよ。でもギャンブルが好きで、いつもお金がないと言います。それからお風呂にあまり入らないです。写真を見ますか。

B:いいえ。たとえ背が高くてハンサムでも、彼に会いたいとは思えません。/お金がなければ、その人と付き合いたいとは思えません。

***

Bさんは中国人です。JLPTN1を受けたそうです

A:試験はどうでしたか

B:難しすぎます。たとえ日本人でも、あの問題がわかるとは思えません。

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