新しい言葉
(詳しく説明する語彙)
- ことわざ:本文に出てくることわざを紹介して意味を当てさせましょう。例)猫の手も借りたい/猫の額/猫に小判
- 目が回る:「めまいがする」の意味です。忙しいことを表す時に使う表現です。例)忙しくて目が回る。
- 手を借りる:「手伝ってもらう」の意味
- それほど(〜ない):「ほど」はレベルの意味で、そのレベル/程度ではないと言いたい時に使います。例)試験はそれほど難しくなかった。
- つい:「それをしてはいけないとわかっていたけど、してしまった(後悔)」という意味です。例)ダイエット中なのに、つい甘いものを食べてしまった。
- 口に出す:いつも言わないけど、話すという意味です。「単語は口に出して読むと、覚えやすい」
- たとえる:助詞の説明をします。「田中さんを動物に例えるなら、〜」
- 小判:口で説明しにくいので、写真を準備します
- 手にする:「自分の手で持つ」または「自分のものにする」の意味。類似表現に「手に入れる」があるがこちらは、「自分のものにする」の意味だけ持ちます。
使いましょう
A:(〜の中で)〜ほど、<動詞普通形・い形容詞い・な形容詞な>+<名詞>はない/いない
- 「〜が一番だ」と言いたい時に使います。
- 自分の意見を言うときは「と思います」や「でしょう」を一緒に使うことが多いです。
- <名詞>の部分は固有名詞のほか、「もの/こと」という言い方も使えます。
T:日本で一番有名な山といえば?
S:富士山です
T:日本で富士山ほど有名な山はないと思います
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T:一番リラックスできる所はどこですか。
S:自分の家です。
T:自分の家ほどリラックスできる所はないでしょう。
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T:このクラスの中で誰が一番おしゃべりですか。
S:〇〇さんです。
T:このクラスでは、〇〇さんほどおしゃべりな人はいないでしょう。
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T:みなさん、いままでクラスで色々なことをしましたね。何が一番楽しかったですか。
S:富士登山です。
T:いままでのクラスのイベントの中で、富士登山ほど楽しかったことはないでしょう。
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- 使いましょうA
B:(比喩表現)ほど
- 「ほど≒ぐらい」です。先に説明しておきましょう。
- ほどの前には比喩、慣用的表現、大げさな状況を表す表現などがきます。
慣用句
東京は家賃が高くて、猫の額ほどの部屋しか借りられない。
初めてもらったボーナスは雀の涙ほどだった。
年末は猫の手も借りたいほど忙しくなる。
一日中妻の買い物に付き合ったら、足が棒になるほど疲れた
友達が持っていたかばんの値段を聞いて、目玉が飛び出るほど驚いた。
久しぶりに食べる母の料理は、どれもほっぺたが落ちるほどおいしい
来週のデートが楽しみで、夢にまで見るほどだ。
その他比喩
田中先生に日本語を教えてもらってから、面白いほど成績が良くなった。
最後の試合に負けたときは、泣きたくなるほどつらかったです。
ここのランチは毎日食べたいほどおいしいです。
田中さんの話を聞いて、お腹が痛くなるほど笑いました。
結果発表の前は、食事が喉を通らなくなるほど緊張しました。
N1に合格するために、嫌になるほど漢字を覚えました。
山の上から見た景色は、めまいがするほど綺麗でした。
暗闇から人が出てきて、心臓が止まるかと思うほどびっくりした。
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- 使いましょうB
C:<動詞て形・ない形>ほしい
- 「〜してほしい」は相手の行為・動作が欲しいとき、またはその状態になって欲しい時に使います。
- 「〜がほしい」の復習(みんなの日本語13課)を簡単にしておきます。
T:もうすぐ給料日です。私は新しいコートが欲しいです。綺麗なネックレスが欲しいです。みなさんは何が欲しいですか。
S:〇〇が欲しいです。
A:最近毎日寒くて大変ですね。
B:ええ。早く暖かくなってほしいですね。
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妻:また飲み会なの?
夫:部長の誘いだから、断りにくいんだ。
→妻は夫に 早く帰って/遅くまで飲みに行かないで ほしいと思っています。
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レストランに行きました。お皿が汚れています。
→お皿をかえてほしいです。
店員に言います。
→お皿をかえてほしいと思って、店員を呼んだ。
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孫:おじいちゃん、あのおもちゃを買って。
私:またか・・・しょうがない。
→孫におもちゃを買ってほしいと頼まれて、つい買ってあげてしまった。
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課長:今日は急いで帰る?
部下:いいえ、特に・・・どうしましたか。
課長:今日のうちにこのレポートを直してほしいんだけど、ちょっと残業できるかな。
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A:このことは誰にも言わないでね。
B:うん。わかった!
C:Aさん、もうすぐ会社を辞めるらしいね!
A:・・・え・・・なんで知ってるの。
→同僚に、会社を辞めることを誰にも言わないでほしいと頼んだが、次の日にはもう他の人に知られていた。
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- 使いましょうC
D:<動詞・い形容詞・な形容詞・名詞>の普通形*+とは思えない
*この時の普通形は「だ」がつかない場合もあります。
「思えない」は「思わない」より強い言い方で、「〜は無理だ/違う」という意味です。
A:来年JLPTN1に合格したいなあ・・
B:無理でしょう。まだひらがなもよくわかりません。合格できないと思います
説明
「合格できないと思います」をもっと強く言います。「合格できるとは思いません」
S:合格できるとは思いません
T:もっと強く言います。「合格できるとは思えません」
S:合格できるとは思えません
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リンさんは真面目な学生です。いつも一番早く教室に来ます。病気でも雨でも、遅れたことがありません。たとえ雪が降ります・授業に遅れるとは思えません。たとえ雪が降っても、授業に遅れるとは思えません。
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A:ボーナスがでたら、車が欲しいなあ。車がないと不便だよ。
B:そうですか?電車やタクシーを使えば、そんなに不便だとは思えません。
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T:田中さんの会社は毎日残業があるそうです。家族に会う時間がないそうです。どんなに給料が良くても、田中さんの会社で働きたいとは思えません。
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T:Bさんは新しい彼を探しています
A:よかったら私の友達に会いませんか
B:どんな人ですか
A:優しい人ですよ。でもギャンブルが好きで、いつもお金がないと言います。それからお風呂にあまり入らないです。写真を見ますか。
B:いいえ。たとえ背が高くてハンサムでも、彼に会いたいとは思えません。/お金がなければ、その人と付き合いたいとは思えません。
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Bさんは中国人です。JLPTN1を受けたそうです
A:試験はどうでしたか
B:難しすぎます。たとえ日本人でも、あの問題がわかるとは思えません。
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