【教案】「テーマ別 中級から学ぶ日本語<三訂版>」第16課「うたう」

「テーマ別中級から学ぶ日本語」
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テーマ別 中級から学ぶ日本語<三訂版>」の教案を載せています。主に「使いましょう」の文型導入を中心に書いていきます。第16課のテーマは「うたう」です。本文はカラオケの話を例に、歌について語られています。

新しい言葉

(詳しく説明する語彙)

  • なじむ:「慣れて親しくなる」という意味。例)新しい職場になじむ。
  • (立場)上:「〜の関係では」の意味。
  • 送別:その組織を離れてしまう人を送ること。
  • 生まれつき:生まれた時からそうであること。
  • 苦手な:嫌なこと・人、また得意でないこと。
  • 耐える:苦しいこと、つらいこと、嫌なことを我慢する。
  • (耐え)難い:「難い」は「難しい・できない」ということなので、「我慢できない」という意味になる。
  • どうしても:「目的・意思を実現させようと、いろいろ頑張ってみるが、そうならず〜」という意味。例)この問題はどうしてもわかりません。
  • 〜かねる:「難しい/できない」という意味。例)忙しいので、その仕事はお受けしかねます。
  • 白ける:本文では「盛り上がっていた雰囲気が冷めて、気まずくなる」という意味で使われています。
  • 浮かぶ:自動詞で「〜浮かぶ」と使います。他動詞は「〜浮かべる」です。
  • よそ:「他のところ」という意味。
  • (えんりょ)がち:「〜の傾向が強い」「よく〜する」という意味。例)祖母は最近色々なことを忘れがちだ。
  • (勇気)づける:「〜の状態にする」という意味。例)田中さんを元気づけるために、パーティーに誘った。
  • 声をそろえる:「一緒に声をだす」の意味です。
  • 汗を流す:「一生懸命に身体を動かす、働く」という意味です。
  • 〜ては:同じ行為・動作の繰り返しに使う表現です。例)田中さんはお金を貯めては、旅行をしています。

使いましょう

A:普通形な+もの だ/です から〜

「もの だ/です から」は、「仕方がない/自分ではコントロールできない理由で〜である」という時に使用します。悪いことが起こった時の言い訳や慰めをいうのによく使います。

A:Bさんはインドネシア語が話せると聞きました。

B:いえ、5年前に勉強したものですから、忘れてしまいました。

**

A:Bさんはアメリカで働いているんでしょう。

B:はい。でも英語ができないものですから、生活は大変です。

**

A:Bさんは3歳のお子さんがいらっしゃるんですよね。

B:はい。でも仕事が忙しい/大変なものですから、遊ぶ時間がありません。

**

A:Bさん、帰るんですか。

B:すみません。子どもが病気なものですから、お先に失礼します。

**

A:Bさん、一杯飲みに行きませんか。

B:すみません。最近お酒をやめたものですから

**

A:どうしてそんなに買っちゃったの?

B:セールで安かったもんだから、ついね・・・。

断ろう(ペアワークかチェーンドリル)

A:来週一緒に映画を見ませんか

B:すみません。お金があまりないものですから・・・

Aの言葉入れ替え

  1. これからラーメンを食べに行きませんか
  2. 一緒にコーヒーを飲みませんか
  3. 次の休みに旅行に行きませんか
  • 使いましょうA

B-1:<動詞辞書形/動詞て形+いる/動詞た形>ところだ。

この文型はみんなの日本語46課で勉強しています。この文型の「ところ」は「場面・タイミング」の意味です。

<動詞辞書形>ところだ

いいタイミング

田中さんは今日メアリーさんとデートの約束があります。映画館で会う予定です。田中さんは早く着いて待っています。メアリーさんが来ました。

メアリー:遅れてごめんなさい。もう映画は始まりましたか。

田中:いいえ、ちょうど今から映画が始まるところです。

***

お昼休みです。田中さんと佐藤さんは同じ会社で働いています。

田中:佐藤さん、もうお昼ご飯を食べましたか

佐藤:いいえ、これから食堂へ行くところです。一緒に食べましょう!

***

観光客が何か探しています

観光客:すみません、秋葉原駅はどこですか

人:あそこです。ちょうど今から私も駅へ行くところです。一緒に行きましょう!

悪いタイミング

田中さんと鈴木さんは友達です。

田中:ちょっと話したいんですが、今から電話をかけてもいいですか

鈴木:ええと・・これからお風呂に入るところです。1時間あとでいいですか。

<動詞て形>いるところです【最中】

田中:すみません・・・私が頼んだ料理はまだですか。

店員:今作っているところです。すみませんがもう少々お待ちください。

***

エミリー:今から田中さんのうちに遊びに行ってもいいですか。

田中:え。今部屋を片付けているところだから、あとで来てください。

**

田中さんとメアリーさんは一人で買い物しています。田中さんはメアリーさんにメッセージを送ります。

田中さん:いま渋谷で買い物しています。メアリーさんは何をしていますか

メアリー:え?私も渋谷で買い物しているところですよ!よかったら会いませんか。

**

A:ああ疲れた、そろそろ寝よう。ん、電話かな。

B:(電話)あ、もしもし?ちょっと話したいんだけど!

A:うん・・・。

寝ようとしているところに、友達から電話がかかってきた。

<動詞た形>ところです【直後】

田中さんは仕事が終わりました。佐藤さんと一緒に帰ろうと探しています

田中:すみません?佐藤さんはどこにいるか、知っていますか

会社の人:ああ、たった今帰ったところですよ。

田中:えっ。残念ですね。

**

田中さんとメアリーさんはデートです。メアリーさんが少し早くきました。

田中:ごめん。待った?

メアリー:ううん、私も今来たところだよ。

***

田中:(電話をかけて)あ!佐藤さん!今どこにいますか。私はもう駅に着きましたよ!

佐藤:ええ・・すみません。たった今起きたところです。急いで行きます!

**

A:運動して汗をかいたから、早くシャワーを浴びよう!

妹:ちょっと、棚の上の荷物を取るのを手伝って!

シャワーを浴びようとしていたところだったのに、妹に呼ばれた。

「〜ところ」はいいタイミングと悪いタイミングをいう時に使います。

  1. これから→辞書形+ところ
  2. 今→て形+いる+ところ
  3. もう終わった:た形+ところ

問題(学生に下線部を考えさせます。)

A:すみません。東京駅はどこですか。

B:あ、私もこれから______ところですから、案内しますよ。(解答例:行く)

***

A:その問題、答えわかった?

B:ううん、まだ_________ところだよ。(解答例:考えている)

***

A:どうしたんですか。

B:ケータイがなくって、今_________ところなんです。(解答例:探している)

***

A:ごめん、電車が遅れちゃって・・・待った?

B:大丈夫!今________ところだよ!(解答例:来た)

***

  • 使いましょうB-1

B-2:〜ところ へ/を/に/で/まで

B-1で練習した「ところ」の助詞と一緒に使われる用法です。

へ/に:行く、来る、帰る、電話がかかる など

母:今日お父さんは遅くなるみたいだから、先に食べよう。

子供:うん!

父:ただいま!予定より早く終わったよ。

晩御飯を食べようとしていたところ へ/に、父が帰ってきた。

**

A:Cさん、転職するらしいよ。

B:ええ?そうなの?

C:おはよう!どうしたの?

ちょうどCさんの噂話をしていたところ へ/に、本人がやってきた。

:見る、発見する、止める、助ける など

父:まだ18才だけど、ビールぐらい大丈夫だよ。

息子:うん、おいしいね!

母:ただいま。・・・ちょっと何やってるの!!

お酒を飲んでいるところを母に発見されて、怒られた。

**

で:時間長さを区切る意味です。

A:ニュースまだテレビでやってる?急いで帰ってきたんだけど・・・

B:あ、今おわっちゃったよ。残念だったね。

今晩のニュースが終わったところで、夫が帰ってきた。

**

A:昨日のデート、どうだった?

B:いい雰囲気になったと思ったところで、「そろそろ帰ろうか」って言われたの。

まで

A:DVDみた?

B:うん。でも昨日は眠くて、2人が出会うところまでしか見られなかったよ。

  • 使いましょうB-2



C:<動詞辞書形/動詞ない形/名詞>なり

〜に合った/ふさわしい の意味です。

A:明日は面接試験なんです。何を言ったらいいですか。

B:正解はありません。自分なりの考えを話してください。

**

T:みなさんの家のルールはありますか。

S:10時までに帰ります。/シャワーは一日一回までです。/風邪の時はコーラを飲みます。(など)

それぞれの家庭には、その家なりのルールがあるものです。

**

A:息子がアルバイトばかりしているので心配なんです。

B:彼は彼なりに目的があって動いているんでしょう。心配要りませんよ。

**

来週富士山に登るので、登山用の服と靴と鞄を準備した。

山に登るなら、登るなり/それなり のものを準備する必要がある。

**

A:この宿題、語彙が難しかったのでできませんでした。

B:何もかいていませんね。わからないならわからないなりに、調べてくださいね。

**

A:給料がいい会社で働きたいよ。

B:私もそうだけど、いくら給料が高くても、それなりにやりがいがないと、つまらないよ。

**

  • 使いましょうC

D:<普通形>に違いない

「間違いなく、絶対に〜だ」という意味です。

今晩は曇っていて、月が見えない。明日の天気は雨だ。

今晩の天気を見て、明日の天気は雨に違いないと思った。

**

出かけようと誘ったが、田中さんから返事がない。

朝が苦手な田中さんのことだから、まだ寝ているに違いない。

**

田中さんはいつもおいしそうなお弁当を持ってきている。

A:今日もおいしそうですね。毎日すごいですね。

田中:実は、私は料理はしないんです。母が作っているんです。

田中さんは料理が上手に違いないと思っていたが、実はお母さんが作っているということがわかった。

**

A:もう食べないんですか。

B:あ・・・もうお腹がいっぱいで・・・。

→気を使って言わなかったが、ミラーさんが食事を残したのは、料理が口に合わなかったからに違いない。

**

A:その時計、素敵なデザインですね。

B:スイスで買ったんですよ。

スイスで買った時計なんて、高いに違いない。

**

  • 使いましょうD
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