〜ものだ
- 「〜ものだ」は色々な状況で使います。
- ベースとして「Aものだ」は「一般的に見てAだ。」「他の人もAと思う。」という意味があります
- 意味1として「Aした方がいい」というアドバイスとしての使い方があります。意味2は「本当にAだなあ」という話している人の驚きを表す使い方です。
- (それぞれ例文で状況を想像してみてください。)
- 意味1も意味2の「ものだ」も「他の人も同じように思う」という意味を含むので、深いレベルでみると同じ意味です。
例文
「ものだ」(一般常識)の説明
T:赤ちゃんです。すぐ泣きます。皆さんの国ではどうですか
S:同じです
T:そうですね。みんな同じです。普通です。赤ちゃんは泣くものだ。
**
T:子どもはよく遊びます。大きい声を出します。子どもは元気です。皆さんの国の子どもはどうですか
S:元気です
T:子どもは元気です。普通です。子どもは元気なものだ。
意味1:<動詞辞書形/動詞ない形>ものだ【注意・アドバイス】
- ポイント
ここは注意、アドバイスの意味で教えるので、「ものだ」の前の品詞は「動詞の辞書形とない形」に限定します。
知識として知っておこう
- 名詞は「〜という」をつけると使えます。(例:礼儀というものだ)
- 「<名詞>であるものだ」は役割・立場・状態を表す場合に使います。
- 「〜ものじゃない」は批判っぽくなります。
社員:遅れてすみません。
課長:どうしたんだ。みんな心配していたよ。
社員:電車に乗り間違えてしまったんです。
課長:分かった。でも、遅れるときは連絡するものだよ。
***
女の人A:今度の結婚式、この服着て行こうかな。
女の人B:え?結婚式で白い服を着るのは花嫁さんだけだよ。
女の人A:そうなの?私の国では普通だよ。
女の人B:日本では、参加する人は白い服を着ないものなんですよ。
**
T:ご飯を食べる前は?
S:「いただきます」というものです。/手を洗うものです。/お菓子を食べないものです。
T:ご飯を食べた後は?
S:「ご馳走さま」というものです。/歯を磨くものです。
T:友達の家に遊びに行くときは?
S:お土産を持っていくものです。/時間を守るものです。
意味2:<動詞/い形容詞/な形容詞 の名詞修飾型>ものだ。【本当にそうだ。真理だ。】
- こちらの文型は「本当に〜だ」という意味で、話している人の驚きやすごいという気持ちを表します。形容詞が使われることが多いです。
- 文型導入の前に「ずいぶん」の意味を確認しておきましょう
→ずいぶん:思っていた以上に程度や量が多い
一般的な意見(他の人も同じ考えだろうという前提)
A:もう12月だね。今年が終わっちゃうよ、
B:本当だね。時間が過ぎるのは速いものだね。
**
A:昨日髪が一本白くなってたんだ。
B:私なんてよく見つけるよ。年を取るのは嫌なものだなあ。
そう聞いていたけど、本当にそうだなと実感した
A:Bさんのお子さんももうすぐ大学卒業ですね!
B:はい、この前小学校に入ったばかりだと思っていたのに・・・
A:子どもはすぐに大きくなるものですね。
長い間そう思っている(自分の中での一般化)
A:中国語を勉強し始めたんですが、難しいですね。
B:新しい言葉は毎日練習しても、なかなか覚えられないものですよ。
過去の経験の有無に関係なく、びっくり
A:この町に住んでいたのはいつ頃ですか。
B:10年以上も前ですよ。この町もずいぶん変わったものですね。
意味3:<動詞ます形+たい/て形・ない形+ほしい>ものだ。【希望:欲しい・したい】
- 将来は海が見える大きな家に住みたいものだ。
- 静かなレストランで大声で話すのはやめてほしいものだ。
- 国へ帰っても日本語を忘れないで欲しいものだ。
【参考】類似文型
- 〜ことだ
- 〜べきだ・〜べきではない
- 〜ものだから・もので・んだもの
- 〜ことか・ことだろう