N1の文法88回目です。強い感情を表す「 <名詞>に堪えない」という文型の意味と例文を紹介しています。
<名詞>に堪えない
「堪えない」は「たえない」と読みます。
- 「<名詞>に堪えない」は「Aの感情をおさえられない」「我慢できないほどAだ」という意味です。
- 「感謝・悲しみ・同情」などの感情を表す名詞につきます
- 「見る・聞く・読む」などとつかう「〜に堪えない」は「Aの価値がない」という意味になります。「Aの価値がない」の文法解説はこちらです。
例文
- 田中先生のおかげで、無事合格できました。お世話になり感謝に堪えません。
- 長年ともに暮らしてきた猫が死んでしまい、悲しみに堪えない
- クラス全員が本日の卒業式を迎えられたことは、喜びにたえません。
- 無責任な飼い主に捨てられてしまった犬がたくさんいると知り、同情に堪えない。
- 応援していた有名人から手紙の返事をもらえて、感激に堪えません。
- 50年仕事だけしてきたが、友人をもっと大切にすればよかったと後悔の念に堪えません。
- 大統領の差別発言に対し、女性たちは憤慨*に堪えないと抗議した。(*憤慨:ふんがい:ひどく怒ること。)
- 弊社のミスで、お客様の個人情報が流出してしまい、慙愧の念に堪えないところでございます。(*慙愧:ざんき:自分の言動を反省して恥ずかしいと思うこと。)
【参照】類似する文型
- 〜を禁じ得ない