新しい言葉
例える:助詞の説明「田中さんを動物に例えるなら、〜」
口に出す:いつも言わないけど、話す「単語は口に出して読むと、覚えやすい」
小判:口で説明しにくいので、写真を準備します
並べる:他動詞なので「〜を並べる」。自動詞は「並ぶ」で学習済み
答えましょう(自由回答問題)
9.みなさんの国にも「猫に小判と同じ意味の言葉がありますか」
豚に真珠・・・英語で「 It`s like casting pearls before swine.」
牛に琴を弾く・・・中国語で「対牛弹琴」
10.みなさんの国ではどんなのとき動物を使ってたとえて言いますか。
日本語に直して翻訳させます。
名詞修飾型の導入
このテキストでは長い文を練習します。出来るだけ説明を簡単にするために「名詞修飾型」という型を教えておきます。赤字は普通形と違う部分です。
動詞:食べる|食べない|食べた|食べなかった
い形容詞:おいしい|おいしくない|おいしかった|おいしくなかった
な形容詞:親切な|親切じゃ(では)ない|親切だった|親切じゃ(では)なかった
名詞:学生の|学生じゃ(では)ない|学生だった|親切じゃ(では)なかった
使いましょう
A:<動詞・い形容詞・な形容詞・名詞>の名詞修飾型+とき、〜ようだ/(慣用句)と言います。
「〜のようだ」(新日本語の中級16)の復習から始めます。
T:これは友達の家です。この家は城のようだ
S:この家は城のようだ
T:このパン・石
S:このパンは石のようです
T:メアリーさん・モデル
S:メアリーさんはモデルのようです
T:佐藤さん・魚
S:佐藤さんは魚のようです
T:これは中国の町です。この町・ヨーロッパ
S:この町はヨーロッパのようです
T:コーヒーを飲みました。このコーヒー・水
S:このコーヒーは水のようです
T:この犬・ライオン
S:この犬はライオンのようです
導入
T:大きい家を見たとき、「城のようだ」と言います
S:大きい家を見たとき、「城のようだ」と言います
T:パンが固くて食べられないとき、「石のようだ」と言います
S:パンが固くて食べられないとき、「石のようだ」と言います
T:上手に泳ぐ人を見たとき、「魚のようだ」と言います
S:上手に泳ぐ人を見たとき、「魚のようだ」と言います
T:背が高くて綺麗な人を見たとき、「モデルのようだ」と言います
S:背が高くて綺麗な人を見たとき、「モデルのようだ」と言います
T:味が薄い飲み物を飲んだとき、「水のようだ」と言います
S:味が薄い飲み物を飲んだとき、「水のようだ」と言います
- 使いましょうA-123(1番を一緒にする。2番と3番は学生に考えさせる。)
「〜ようだ」以外の言い方も言えます
「慣用句」は忘れている可能性があるので、思い出させながら導入します。
T:「足が棒になった」という言い方はいつ使いますか
S:足が疲れたときです
T:そうですね。たくさん歩いて足が疲れたとき、「足が棒になった」と言います
S:たくさん歩いて足が疲れたとき、「足が棒になった」と言います
T:「顔が広い」はいつ使いますか
S:色々な人を知っています
T:あの人は色々な人を知っていると言いたいとき、「顔が広い」と言います
S:あの人は色々な人を知っていると言いたいとき、「顔が広い」と言います
T:「目と鼻の先」はいつ使いますか
S:とても近いです
T:その場所がとても近いところにあるとき、「目と鼻の先」と言います
S:その場所がとても近いところにあるとき、「目と鼻の先」と言います
T:「お腹がペコペコだ」は?
S:お腹が空きました
T:お腹がとても空いたとき、お腹がペコペコだと言います
S:お腹がとても空いたとき、お腹がペコペコだと言います
T:「喉がからからだ」は?
S:喉がとても乾いたとき、「喉がからからだ」と言います
- 使いましょうA-4・5(時間がない場合宿題にして、次回の復習時に答え合せをするといいです)
- 聴解IA
B:たとえ〜ても、<動詞・い形容詞・な形容詞・名詞>の普通形+とは思えません
この時の普通形は「だ」がつかない場合もあります。また各品詞の「〜て」は以下の通りです。
動詞のて形
動詞のない形「なくて」
い形容詞「〜くて」「〜なくて」
な形容詞「〜で」「〜じゃなくて」
名詞「〜で」「〜じゃなくて」
「〜ても」の復習をしておきましょう。(みんなの日本語 第25課)
T:AさんとBさんは今日から日本語の勉強を始めました。
A:来年JLPTN1に合格したいなあ・・
B:無理でしょう。まだひらがなもよくわかりません。たとえ一日24時間勉強しても、合格できないと思います
T:「たとえ一日24時間勉強しても、合格できないと思います」をもっと強く言います。「たとえ一日24時間勉強しても、合格できるとは思いません」
S:たとえ一日24時間勉強しても、合格できるとは思いません
T:もっと強く言います。たとえ一日24時間勉強しても、合格できるとは思えません
S:たとえ一日24時間勉強しても、合格できるとは思えません
***
T:リンさんは真面目な学生です。いつも一番早く教室に来ます。病気でも雨でも、遅れたことがありません。たとえ雪が降ります・授業に遅れるとは思えません。たとえ雪が降っても、授業に遅れるとは思えません。
S:たとえ雪が降っても、授業に遅れるとは思えません。
***
A:ボーナスがでたら、車が欲しいなあ
B:そうですか?東京は便利だから、車がなくても、そんなに困るとは思えません
***
T:田中さんの会社は毎日残業があるそうです。家族に会う時間がないそうです。給料はいくらか知りません。でもたとえ給料が良くても、田中さんの会社で働きたいとは思えません
S:たとえ給料が良くても、田中さんの会社で働きたいとは思えません
***
T:Bさんは新しい彼を探しています
A:よかったら私の友達に会いませんか
B:どんな人ですか
A:優しい人ですよ。でもギャンブルが好きで、いつもお金がないと言います。それからお風呂にあまり入らないです。写真を見ますか
B:いいえ。たとえ背が高くてハンサムでも、彼に会いたいとは思えません
***
Bさんは中国人です。JLPTN1を受けたそうです
A:試験はどうでしたか
B:難しすぎます。たとえ日本人でも、あの問題がわかるとは思えません
たとえ誘っても、田中さんが来るとは思えない。(たとえ≒もし)
いくら誘っても、田中さんが来るとは思えない。(いくら≒何回)
→「いくら」は「どれぐらいたくさん」の意味です。10回誘っても、20回誘っても来ないと言う意味です
作文
たとえ________も綺麗になる/幸せになる/彼があの仕事をする とは思えません。
- 使いましょうB(自分で考えて、ペアワークで答え合せ)
C:(〜の中で)〜ほど、<動詞普通形/い形容詞い/な形容詞な>+<名詞>はない
T:世界で一番安全な国はどこだと思いますか。
S:日本です
T:日本ほど安全な国はない
S:日本ほど安全な国はない
T:世界で一番おもしろい所はどこだと思いますか
S:シンガポールです
T:シンガポールほどおもしろい所はない
S:シンガポールほどおもしろい所はない
T:日本で一番有名な山といえば?
S:富士山です
T:日本で富士山ほど有名な山はないと思います
S:日本で富士山ほど有名な山はないと思います
T:一番リラックスできる所はどこですか
S:自分の家です
T:自分の家ほどリラックスできる所はないでしょう
S:自分の家ほどリラックスできる所はないでしょう
- 使いましょうC(1番と2番は一緒にする。)
- 話しましょう
- まとめましょう
- 聴解IB(CDを止めながら聴く。最後に教師が読む)
聴解IC:<名詞修飾形(名詞のな)>んじゃない?
本当かどうかわからないけど、自分はそう思うと言う気持ちを表します。
A:最近メアリーさん早く帰るね。
B:彼ができたんじゃない?
ペアワーク
A:メアリーさん、遅いですね。
B:電車が遅れてるんじゃない?
問題
例)遅いですね
- 元気がないですね
- よく残業しますね
- 最近テストの点が上がりましたね
- (自分で考えます)
聴解IC:<い形容詞く/な形容詞な/名詞>なんか ない/じゃない
「そうじゃありません」と強く言いたい時に使います。
A:日本語って難しいんでしょう?
B:難しくなんかないよ。アニメを毎日見れば大丈夫だよ。
***
A:先週、彼女と歩いているのを見たよ。
B:え?ああ、彼女なんかじゃないよ。妹だよ。
書きましょう
A1:<い形容詞>くて、<い形容詞>くて、だれ(に)でもいいから、<動詞て形>もらいたかった。
「〜てもらいたい」の復習をします。
T:リンさんは日本語で手紙を書きました。自信がありませんから先生に見てもらいたいです
S:自信がありませんから先生に見てもらいたいです
T:ご飯を作りました。とてもおいしいので誰かに食べてもらいたいです
S:とてもおいしいので誰かに食べてもらいたいです
T:ご飯を作りました。田中さんにでもいいです。佐藤さんにでもいいです。誰にでもいです。誰にでもいいから、食べてもらいたいです
S:誰にでもいいから、食べてもらいたいです
T:どうして食べてもらいたいですか。とてもおいしいです。おいしくて、おいしくて、誰にでもいいから、食べてもらいたいです
S:おいしくて、おいしくて、誰にでもいいから、食べてもらいたいです
T:友達に連絡しました「料理を作ったんだけど食べない?」みんな「忙しいと言いました」・・・悲しいです。おいしくて、おいしくて、誰にでもいいから、食べてもらいたかった
S:おいしくて、おいしくて、誰にでもいいから、食べてもらいたかった
T:リーさんはJLPTN1に合格しました。嬉しくて、嬉しくて、誰にでもいいから一緒に喜んでもらいたかった
S:嬉しくて、嬉しくて、誰にでもいいから一緒に喜んでもらいたかった
変形練習
T:忙しいです・手伝います
S:忙しくて、忙しくて、誰にでもいいから手伝ってもらいたかった
T:寂しいです・話を聞きます
S:寂しくて、寂しくて、誰にでもいいから話を聞いてもらいたかった
A1<な形容詞>で、<な形容詞>で、だれ(に)でもいいから、<動詞て形>もらいたかった
T:な形容詞でもいいです。例えば「暇です・電話します」は「暇で、暇で、誰にでもいいから、電話してもらいたかった」
S:暇で、暇で、誰にでもいいから、電話してもらいたかった
T:赤ちゃんが元気です・一緒に世話をします
S:赤ちゃんが元気で、元気で、誰にでもいいから、一緒に世話をしてもらいたかった
- 書きましょうA1
A2:<い形容詞>くて、(比喩表現)ほどだった
- 「ほど≒ぐらい」です。先に説明しておきましょう。
- 「<い形容詞>くて」の他に、「<な形容詞>+で」、「動詞のて形」も使えます。
「〜そう」の復習をします。(みんなの日本語43課、新日本語の中級16課)
例)落ちそう、消えそう、雨が降りそう、倒れそう、寝てしまいそう
***
T:昨日「リング」を初めて見ました。怖かったです。どれくらいですか。泣きそうでした。昨日見た映画は、怖くて泣きそうなほどだった
S:昨日見た映画は、怖くて泣きそうなほどだった
T:昨日の夜急にお腹が痛くなりました。お腹が痛くて、倒れそうなほどだった
S:お腹が痛くて、倒れそうなほどだった
T:昨日初めてマッサージを受けました。気持ちが良くて、寝てしまいそうなほどだった
S:気持ちが良くて、寝てしまいそうなほどだった
比喩表現のパターン
→「ほど」の前は自分でコントロールできない表現が来ます。主に以下の4パターンになります。
例
忙しくて、
- 倒れそうな
- 泣きたい
- 病気になる
- ご飯が食べられない
ほどだった。
「〜のようだ(みたいだ)」とは使い方が違うので注意です
○暑くてオーブンの中にいる ようだ/みたい だ。
×暑くてオーブンの中にいる ほど だ。
***
○暑くて暑くて服を全部脱ぎたい ほどだ。
×暑くて暑くて服を全部脱ぎたい ようだ/みたいだ。
- 書きましょうA2
B:<動詞のた形>ら、<普通形(過去)>ので、い形容詞くて/な形容詞で/動詞て形+ほどだった
T:テレビをつけました・友達が出ていました・驚いて、声が出ないほどでした。テレビをつけたら、友達が出ていたので、驚いて声が出ないほどだった
T:家へ帰りました・隣の人がカラオケをしていました・うるさいです・寝られません。家へ帰ったら、隣の人がカラオケをしていたので、うるさくて、寝られないほどだった
- 書きましょうB(1番は確認のため一緒にする)
- 聴解IIAB
- 速読「テーブルにも足がある?」