JLPT対策・N2文法編です。14回目は「から、ずっと」の意味の「<動詞て形/名詞>以来*、<動詞て形>このかた、〜。」という文型とその例文を紹介します。
<動詞て形/名詞>以来*、<動詞て形>このかた、〜。
「以来」は「いらい」と読みます。
「Aて以来、B」「Aてこのかた、B」は「Aてからずっと今までBだ。」という意味です。
- Aには過去の出来事、時期・期間が入ります。
- Bには「あることが続いている」という内容の文がきます。未来のことを表す文はきません。
- 「て以来」の方が一般的な表現です。「このかた」は改まった硬い表現です。
例文
【以来】
- 祖母は胃の手術をして以来、ゆっくり噛んで食べるようになった。
- あの店で食中毒を起こして以来、生の魚は食べていない。
- 先週のけんかがあって以来、リー君が学校に来なくなった。
- ここはテレビで見て以来ずっと来てみたかったお店です。
- 父は大学を卒業して以来、40年間同じ会社に勤めた。
- リンさんは入学以来、どの試験も学年トップの成績だ。
- 初めての海外旅行で飛行機に乗り遅れて高いチケットを買い直した。あれ以来、保険に必ず入るようにしています。
【この方】
- 生まれてこのかた、この町で生活しています。
- 結婚してこのかた、他の女性と2人きりで食事に行ったことはない。
- 彼は社長に就任してこのかた、残業ゼロなどの働き方改革を進めてきた優秀な経営者だ。
【参考】類似表現
- N1文法の「てからというもの」の後件は「以前とは違った状態になった」と言う意味の文になるのに対し、「て以来・てこのかた」は「以前と同じ状態である」場合も使えるのが違います。
例)
- あの歌手のファンになって以来、毎日同じCDを聞いている。(○)
- あの歌手のファンになってこの方、毎日同じCDを聞いている。(×)