N1の文法72回目です。強調の意味を持つ「<1+助数詞>たりとも〜ない」という文型の意味と例文を紹介しています。
<1+助数詞>たりとも〜ない
- 「ない」の部分は「〜するな」という禁止形も使えます。(禁止形はみんなの日本語33課で勉強しました。)
- 最小を表す「1〇〇」という表現をしますが、「1年、1トン」などの大きい単位にはつきません。
- 「Aたりとも」は「Aという一番低い単位でも、絶対〜ない」という言い方をしながら「全く〜ない」ということを強調しています。
- 助数詞の基本(みんなの日本語40課)を復習します。導入する前に例文で使う助数詞を全て復習しておきます。
- 「何人(なんびと)たりとも」は「誰であっても」という意味です。
- 「猫の子一匹いない」は人が全くいないという意味です。
例文
- 子どもはあちこち動き回るので、一瞬たりとも目が離せない状態です。
- あの有名女優は日焼け止めを塗るのを一日たりとも忘れたことはないそうだ。
- あの週刊誌の記事には1ミリたりとも真実が書かれていない。
- お金持ちほど無駄な金は一銭たりとも使いたくないタイプが多いそうだ。
- 平日の朝は一秒たりとも無駄にできないほど忙しい。
- アイドルはこの会見中、一度たりとも噂の恋人のことについては触れなかった。
- 旅行中、病院に運ばれましたが、保険のおかげで1円たりとも払わずに済みました。
- 戦争を経験した祖父は一粒たりともご飯を残すことを許さない。
- 一週間毎日残業だったので、今日は一歩たりとも動きたくない。
- 事故の後、島の人はみな他の場所へ行って、今や猫の子一匹たりともいない無人島だ。
- 何人たりとも私の家族を悪くいう人は許さない。