JLPT対策・N2文法編です。88回目は立場・視点から言うとと言う「<名詞>にとって(は)〜」という文型とその例文を紹介します。
<名詞>にとって(は)〜
- 「Aにとって(は)」は「Aの立場で考えると、〜。/Aの視点からすると、〜。」という意味です。
- 「にとって」の後は評価する言葉が入ります。(いい、難しい、必要だ などの形容詞の文がほとんど。)
- 自分の好き嫌いを言う言葉は続きません。
例)×私にとって納豆は嫌いです。→私は納豆が嫌いです。
例文
A:仕事は大変だよねえ。早くやめたい
B:そうですか。私はこの仕事が好きですよ。
→他の人には仕事は嫌なことかもしれませんが、私にとっては日本語を教えるのはとても楽しい時間です。
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(一般的)
A:おじいさんに電話したほうがいいよ。
B:ええ?話すことないよ。
A:一人暮らしのお年寄りにとって、孫からの電話は嬉しいものだよ。
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A:どうしてこの場所に引っ越したんですか。
B:近くに24時間スーパーがあるんですよ。
A:Bさんは遅くまでアルバイトをしていますからね。
B:夜遅くまで働く留学生にとって、24時間スーパーは不可欠なものですよ。
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A:私の国では安い給料で大勢の外国人を働かせていることが問題になっているんです。
B:ああ。それは今の日本にとっても深刻な問題ですよ。
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A:最近はどの冷蔵庫にも「エコマーク」がついているね。
B:ええ。環境に悪い製品なんて、とても売れません。家電メーカーにとって、環境に優しい製品を考えるのは重要なことです。
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A:スマホが使えるようになってから、電車の乗り換えが楽になりましたね。
B:ええ。でもまだローマ字がない案内板も多いですよ。駅名を読むのも、観光客にとっては大変なことなんです。
【参考】類似文型
- 〜にしたら
- 〜にしてみたら