JLPT対策・N2文法編です。32回目は対象の意味である「〜に対して」という文型とその例文を紹介します。
①<名詞>に対して
漢字について
- 対して:「たいして」と読みます。
接続について
- 名詞に続く場合は、「<名詞>に対する<名詞>」という形になります。
「Aに対して」は「Aに/Aを相手に/Aについて」という意味です。
- Aには人や話題などが入ります。
例文
- 先生に対して、そんな失礼な態度をしてはいけません。
- 日本では、目上の人に対しては敬語を使い、丁寧に話すべきとされています。
- 子どもは知らない人に対して怖がったり、泣いたりします。
- 博士の最新の研究報告に対して、参加者から質問が相次いだ。
- 大人は自分がしたことに対して、責任を取らなければなりません。
- 留学を経験し、英語に対する苦手意識がなくなった。
- 社長は取材で会社に対する熱い思いを語った。
【参考】類似表現
②<普通形*+の/名詞>に対して
*接続について以下に注意してください。
- な形容詞:な形容詞+な/である
- 名詞:普通形+な/である
「A(の)に対してB」は「A一方B」「Aは〜だ。それと比べて、Bは〜」「Aとは違ってB」という意味です。
例文
- なんでも指示する課長に対して、部長はほとんど部下に任せることが多い。
- 息子おとなしいのに対して、娘はいつもうるさく走り回っている。
- 一般的に男性は結婚にのんきなのに対して、女性は急ぐ傾向がある。
- お酒は少量なら健康にいいという意見があるのに対して、たばこは悪い効果だけしかないようだ。
【参考】類似表現
- 〜にくらべて
- 〜にひきかえ
- 〜に反して