JLPT対策・N2文法編です。36回目は支配・影響の意味の「<名詞>のもとで・もとに」という文型とその例文を紹介します。
<名詞>のもとで・もとに
「Aのもとで・もとにB」は「Aの影響が及ぶところで。B。」「Aという条件・状況で、B」「Aという名目*で、B。」という意味です。
- Aには人や状況が入ります。
- *名目(めいもく)とは、表面だけの理由という意味です。この意味の場合、「実際のBはAとは反対である」という意味があります。
例文
【Aの影響が及ぶところで、Aという条件・状況で】
- 入学試験は3人の試験監督の厳しい監視のもとで実施されます。
- 多くの私立大学は厳しい財政状況のもとで、多くの学生を確保しようと努力している。
- 世の中には幸せな星のもとに生まれる人もいれば、不幸な星のもとに生まれる人もいる。
- これらの高級果物は徹底した品質管理のもとで育てられます。
- 翻訳した本は著者の了解のもとに、タイトルを変更することになった。
- 私の両親はともに仕事が忙しかったので、母方の祖母のもとで育てられました。
- 患者たちは医師の指導のもとで、厳しい食事制限を行なっている。
- 映画の撮影は横浜市の協力もと、市内や海辺などで行われました。
- この試合のために田中コーチのもとで一年間練習してきました。
【Aという名目で】
- 人間は開発という名のもとに、森を壊し、生き物たちの生きる場所を奪ってきた。
- 教育の名のもとで、子供がやりたがらない勉強を無理にさせる親が多くいる。
- 父の時代は社会のためという大義名分のもと、病気になるまで働く人も少なくありませんでした。
- その国では「宗教は麻薬だ」というスローガンの下、宗教を迫害してきました。
- 効率化の旗印のもと、楽しい冗談さえ禁止してしまうと、クラスの雰囲気は悪くなってしまいます。