JLPT対策・N2文法編です。77回目はある理由の意味である「<動詞/い形容詞/な形容詞/名詞>の普通形*+ばかりに、〜。」という文型とその例文を紹介します。
<動詞/い形容詞/な形容詞/名詞>の普通形*+ばかりに、〜。
*普通形ですが、な形容詞と名詞は「だ」がつきません。また「ーである」も使えます。な形容詞は<な形容詞+な>の形も使えます。
「Aばかりに、B。」は「Aだけが原因で、B」「Aというだけのために、B」という意味です。
- 反省(はんせい)したり後悔(こうかい)したりしている時によく使います。
- Bには普通ならしないことがはいります。
- 「Aたいばかりに」という表現は「どうしてもAを実現したいから、わざわざBする。」という意味があります。
- 会話で「ばっかりに」という言い方もあります。
例文
A:昨日の雨ですべりやすいから、気をつけてね。
B:大丈夫だよ!・・・あ!!!
→ちょっと油断をしたばかりに、転んで怪我をしてしまった。
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A:先生、このテスト、ちゃんと答えているのにどうして0点なんですか。
B:ここ、名前が書いていないでしょう。
A:それだけで、0点ですか。
→名前を書き忘れたばかりに、テストが0点になってしまった。
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A:どうして卒業できないんですか。
B:出席日数が少し足りません。
→出席日数が少し足りないばかりに、卒業できなくなってしまった。
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A:コンビニに出かけるだけだから、鍵はかけないでおこう。
(帰宅しました)
B:あれ!ケータイと銀行のカードがない!
→ドアに鍵をかけておかなかったばかりに、泥棒(どろぼう)に入られてしまった。
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A:どうして、お昼ご飯を食べないの?
B:デートで全部使っちゃったんだ・・・。
→彼女に喜んでほしいばかりに、お給料を使い切ってしまった。
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A:どうして会社をやめるの?
B:満員電車での通勤に我慢できなくなったんだ。
→同僚は満員電車が嫌なばかりに、会社を辞めることにしたそうだ。
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A:こちら、ご覧になられますか。
B:(ご覧になりますかだよ)間違いが気になるなあ。
→日本語の先生であるばかりに、文法の間違いが気になって困っている。
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A:おじいちゃん、長旅疲れたでしょう。
B:孫の顔を見るためなら、なんでもないよ。
→祖父は孫に会いたいばかりに、はるばる飛行機に乗ってやってきた。
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A:リー君は背が高くて、いいなあ。
B:ありがとう!でも机は座りにくいし、飛行機の座席は狭いし、大変なことも多いよ。
→背が高いばかりに、かえって不便なこともある。(かえって:「反対に」の意味)