【教案】「テーマ別 中級から学ぶ日本語<改訂版>」第12課「あつまる」

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「テーマ別 中級から学ぶ日本語<改訂版>」12課のテーマは「あつまる」です。主に「使いましょう」「書きましょう」の文型導入を中心に書いていきます。

新しい言葉

小柄:対義語は「大柄」

腰を下ろす:椅子に腰掛ける、地面に座るの意味

ホッと:安心したという意味

時には:場合によってはの意味

しょうがない:仕方がないの口語表現

使いましょう

A:<動詞/い形容詞/な形容詞/名詞>の名詞修飾型※+もの だ/です から〜

※例外で、名詞の名詞修飾型は 「名詞+」になります。

部長:田中さんがきませんね。あ!きた。遅いですね。どうしたんですか。

田中:(私は悪くないです。ちゃんと理由があります。電車が止まりました。仕方がないです。)電車が止まったものですから。

***

佐藤:今日の夜すしでも食べに行きませんか。

田中:すみません。今日は 風邪をひいている/生ものが苦手な/子どもの誕生日な/出張の準備をしなければならない ものですから。

佐藤:そうですか・・・わかりました。

***

カジュアルな言い方「〜もんだ」(男性的な言葉)

最近疲れているもんだから、よくタクシーを利用しているよ。

昨日は飲みすぎたもんだから、うっかり降りる駅を乗り過ごしてしまった。

「何か理由があって、仕方のない状況・結果になってしまった」という意味を表すので、後ろに意思表現、命令表現はつけられません。

使いましょうA(問題3の「あまり面白かった」の意味は「とても面白かった」の意味。「あまり」は肯定形と使うと「とてもとても」の意味になる。)

B:<名詞/〜こと/〜の>が きっかけ です/で、〜/になって、〜。

「きっかけ」はそのことが原因で何かが始まったという意味です。新しい言葉に「きっかけ」がありますので、先に確認しておきましょう。

私は大学生の頃、カンボジアへ行きました。そこで初めて日本語を話す外国人と話しました。とても面白かったです。そして日本語の先生になろうと決めました。

カンボジア旅行がきっかけで、日本語教師になろうと決めた。

***

リーさんは去年初めて日本旅行をしました。そこでおいしいものや素敵な自然を見てとても感動しました。日本の文化に感動しました。それから日本に留学して、日本語の勉強を始めました。

友達:どうして日本語の勉強を始めたんですか。

リーさん:日本旅行がきっかけなんです。/日本の文化に感動したのがきっかけなんです。

**

A:実は最近彼女ができたんです。

B:そうなんですか?よかったですね!どこで知り合ったんですか。

A:(佐藤さんが紹介しました)佐藤さんに紹介されたのがきっかけで、彼女と付き合い始めたんです。

***

A:Bさんはタバコも吸わないしお酒も飲まないし、健康的ですよね。

B:実は昔はどちらも大好きだったんだ。

A:そうなんですか?いつやめたんですか。

B:子どもが生まれたのがきっかけで、たばこを吸わなくなったんです。/入院がきっかけで、健康に気をつけるようになったんです。

作文

A:どうして今の仕事をしようと決めましたか。

B:________がきっかけで__________と決めました。

***

A:どうやって今の恋人と知り合ったんですか。

B:________がきっかけなんです。

  • 使いましょうA



C:<動詞辞書形/動詞て形+いる/動詞た形>ところだ。

この文型はみんなの日本語46課で勉強しています。ここでしっかり復習しましょう。

<動詞辞書形>ところだ

いいタイミング

田中さんは今日メアリーさんとデートの約束があります。映画館で会う予定です。田中さんは早く着いて待っています。メアリーさんが来ました。

メアリー:遅れてごめんなさい。もう映画は始まりましたか。

田中:いいえ、ちょうど今から映画が始まるところです。

***

お昼休みです。田中さんと佐藤さんは同じ会社で働いています。

田中:佐藤さん、もうお昼ご飯を食べましたか

佐藤:いいえ、これから食堂へ行くところです。一緒に食べましょう!

***

観光客が何か探しています

観光客:すみません、秋葉原駅はどこですか

人:あそこです。ちょうど今から私も駅へ行くところです。一緒に行きましょう!

悪いタイミング

田中さんと鈴木さんは友達です。

田中:ちょっと話したいんですが、今から電話をかけてもいいですか

鈴木:ええと・・これからお風呂に入るところです。1時間あとでいいですか。

<動詞て形>いるところです【最中】

田中さんはレストランへ来ました。頼んだメニューがなかなか来ません

田中:すみません・・・私が頼んだものはまだですか

店員:今作っているところです。すみませんがもう少々お待ちください。

***

エミリーさんと田中さんが話しています

エミリー:今から田中さんのうちに遊びに行ってもいいですか

田中:え。今部屋を片付けているところだから、あとで来てください

**

小学生のハンス君のうちに友達から電話がきました

友達:こんにちは!ハンス君はいますか?

ハンス君のお母さん:ごめんなさい。ハンスは今シャワーを浴びているところです。あとでかけます

**

田中さんとメアリーさんは一人で買い物しています。田中さんはメアリーさんにメッセージを送ります。

田中さん:いま渋谷で買い物しています。メアリーさんは何をしていますか

メアリー:え?私も渋谷で買い物しているところですよ!よかったら会いませんか

<動詞た形>ところです【直後】

田中さんは仕事が終わりました。佐藤さんと一緒に帰ろうと探しています

田中:すみません?佐藤さんはどこにいるか、知っていますか

会社の人:ああ、たった今帰ったところですよ

田中:えっ。残念ですね。

**

田中さんとメアリーさんはデートです。メアリーさんが少し早くきました。

田中:ごめん。待った?

メアリー:ううん、私も今来たところだよ

***

日曜日です。田中さんと佐藤さんは朝から山に登る予定です。でも佐藤さんがなかなか駅に来ません

田中:(電話をかけて)あ!佐藤さん!今どこにいますか。私はもう駅に着きましたよ!

佐藤:ええ・・すみません。たった今起きたところです。急いで行きます!

「〜ところ」はいいタイミングと悪いタイミングをいう時に使います。

  1. これから→辞書形+ところ
  2. 今→て形+いる+ところ
  3. もう終わった:た形+ところ

問題(学生に下線部を考えさせます。)

A:すみません。東京駅はどこですか。

B:あ、私もこれから______ところですから、案内しますよ。(解答例:行く)

***

A:その問題、答えわかった?

B:ううん、まだ_________ところだよ。(解答例:考えている)

***

A:どうしたんですか。

B:ケータイがなくって、今_________ところなんです。(解答例:探している)

***

A:あのニュースまだテレビでやってる?急いで帰ってきたんだけど・・・

B:あ、今________ところです。残念だったね。(解答例:終わった)

***

A:ごめん、電車が遅れちゃって・・・待った?

B:大丈夫!今________ところだよ!(解答例:来た)

***

  • 使いましょうC(状況を説明しながら一問ずつする)
  • 聴解IABC

聴解C1:<普通形>ということで・・・

人から聞いた話や情報から判断して、何かをしようと決めた時に使います。

A:今年の忘年会どこでするんですか。

B:渋谷のイタリア料理屋へ行きます。

A:いつもの店じゃないんですね。

B:みなさん、たまには違う場所がいいということで、新しい店にしました。

聴解C2:<動詞普通形/い形容詞い/な形容詞な/名詞>だけ では/じゃ/じゃあ、〜。

その条件だけでは難しいという意味です。後件には否定的な意味の言葉がきます。

A:日本語が上手になりたいから、毎日漫画を読んでいるんだ。

B:漫画だけじゃダメだよ。文法も勉強しないと・・・

D:<名詞>にとって

「にとって」の後は評価する言葉が入ります。(いい、難しい、必要だ など)

自分の好き嫌いを言う言葉は続きません。

例)×私にとって納豆は嫌いです。→私は納豆が嫌いです。

私はこの仕事が好きです。私にとって日本語を教えるのはとても楽しい時間です。

***

(一般的)

A:おじいさんに電話したほうがいいよ。

B:ええ?話すことないよ。

A:一人暮らしのお年寄りにとって、孫からの電話は嬉しいものです。

***

A:どうしてこの場所に引っ越したんですか。

B:近くに24時間スーパーがあるんですよ。

A:それは便利ですね。

B:夜遅くまで働く人にとって、24時間スーパーは不可欠なものですよ。

***

A:私の国では安い給料で大勢の外国人を働かせていることが問題になっているんです。

B:ああ。それは今の日本にとっても深刻な問題ですよ。

***

その他

家電メーカーにとって、環境に優しい製品を考えるのは重要なことです。

観光客にとって東京の地下鉄はわかりにくい。

***

  • 使いましょうD
  • まとめましょう
  • 話しましょう
  • 聴解IIA・B



書きましょう

A: (文) という話を聞いていると、<名詞/〜こと/〜の> がいかに<動詞/い形容詞/な形容詞/名詞>の普通形 か が分かるんです。

「いかに」は「いかに〜か」という形で使われます。「どのくらい〜か/どんなに〜か」という意味です。「いかに」の後は「難しい、強い、大切、足りない」などのレベルを表す言葉がきます。

ストレスがたまると色々な病気になると言う話を聞きました。好きな仕事をすること、我慢しないことがとても大切だというこがわかります。

ストレスがたまると色々な病気になるという話を聞いていると、好きな仕事をすること/我慢しないこと がいかに大切かが分かるんです。

  • 書きましょうA

B: (文) という話を聞いて、<名詞/〜こと/〜の> がいかに<動詞/い形容詞/な形容詞/名詞>の普通形 か が分かりました。私も<名詞/〜こと/〜の>がきっかけで、〜。

友達が言いました。「転職したら給料が倍になったよ」私はそれまで今の会社でずっと働こうと思っていましたが、この話を聞いてから他の会社の情報も調べるようになりました。

友達が今の会社に転職したら給料が倍になったと言う話を聞いて、給料がいかに会社によって違うかが分かりました。私もこれがきっかけで、他の会社の情報も調べるようになりました。

  • 書きましょうB
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