N1の文法73回目です。強調の意味を持つ「<名詞(+助数詞)>すら」という文型の意味と例文を紹介しています。
<名詞(+助数詞)>すら
- 「AすらB」は「AさえBなのだから(AもBなのだから)、そのほかはもちろんBだ」という意味です。Aという極端な例さえそういう状態だから、当然そのほかもそういう状態だと推測させます。
- 助詞「が」は「で」に代わり、「ですら」となることがあります。
- よくない評価をする時に使います。
- 「すら」は「さえ」よりも古い言い方で、より硬い印象になります。
例文
- 昨晩は飲みすぎて、行った店の名前すら覚えていない。
- 簡単な会話すらできない留学生がどんどん来日している。
- 父は田舎で育ったので、若いころはコーヒーすら飲んだことなかったらしい。
- あまりにひどいことを経験すると、悲しみすら感じなくなってしまうものだ。
- 彼は物を増やすのが嫌いだそうで、部屋にはテレビすら置いていない。
- 高度経済成長の頃は、毎日の接待で妻や子供と会話をする時間すら持てなかった。
- 一度その人を好きになると、短所すら可愛く思えてくる。
- いくら外見が良くても「ありがとう」すら言えない人とは付き合いたくない。
- どの企業も人手不足で新入社員ですら即戦力となることが期待されている。
- 未だ学歴を重視する企業も多く、高卒では課長にすらなれないのが現状だ。
- ベビーカーに乗る子どもですら、上手にスマートフォンを操作している。