N1の文法90回目です。強制的思いを表す「 <動詞ない形>ではおかない、<動詞ない形>ずにはおかない」という文型の意味と例文を紹介しています。
<動詞ない形>ではおかない、<動詞ない形>ずにはおかない
*「〜ずにはおかない」について
- 「〜ではおかない」より硬い言い方です。
- 前はない形ですが、「ない」の部分は消えます。
- 「する」は例外的に「せず」となります。
- 「 Aではおかない、Aずにはおかない」は「Aしないでそのままにしておくことはできない。」「必ず自然にAになる。」という意味です。
- 動きを表す動詞、や使役動詞を使う場合話し手の強い意志を表します。何かを追い詰めるという意味が込められます。
- 主語がない、または無生物、一人称ではないとき、「絶対自然にそうなるだろう」という意味があります。その時は感情や心の動きを表す動詞を使います。
例文
Aしないでそのままにしておくことはできない。
- お客様に迷惑になるので、外で騒いでいる人たちに一言言わないではおかない。
- 子ども向けの番組が下品だったため、テレビ局に抗議しないではおかなかった。
- お金がたくさん入った財布を拾ってしまい、警察に届けないではおかなかった。
- 証拠の写真が手に入ったので、今夜こそ白状させずにはおかないつもりだ。
- 僕の恋人を傷つけた相手を謝らせずにはおかないぞ。
必ず自然にAになる
- アメリカの経済危機は世界に影響を与えないではおかない。
- 彼女の天使のような歌声は、聴く人を感動させないではおかない。
- 一瞬誰かわからなかったよ。年月は人の外見を変えないではおかないね。
- チョコレートのおいしさは世の女性たちを魅了せずにはおかない。
- 彼の美しく繊細な詩は、人々の心を揺さぶらずにはおかない。
- 年金や非正規雇用の増加は、若い人を不安にさせずにはおかない問題だ。
- 彼の力強くユーモアがあるスピーチは、有権者を引きずり込まずにはおかなかった。(引きずり込む・ひきずりこむ:「引いてなかへ入れる」という意味。)
【参照】類似する文型
- 〜ずにはいられない
- 〜ないではいられない
- 〜ないでは/ずにはすまない