2人目は予定日より早く産まれ・・・なかった!
予定日は3月末だったきいろちゃん(長男)
「この予定日だっらら多分クラスで一番遅い誕生日になるよね。でも発達は個性があるし、早生まれでも別に問題ないよね!」
などと話していたら予定日をあっさり超過し、4月に入っていました。
上の娘を保育園に送り届けた日の朝。お腹もかなり重くなったし、そろそろ出ておいでねと念じていた4月頭のある日、お腹がじんわりと痛くなり始めました。ようやく陣痛がきたな!と嬉しくなりました。
パパ到着まで、出てこないで!
病院に電話すると「経産婦さんなのですぐにお産が進むだろうから、もう病院に来てもらってもいいですよ」とのこと。
私も是非ともそうしたかったのですが、コロナ渦の産院ルールで上の子を一緒に連れて行くことができません。パパに何時に帰れる?とラインすると「急いで帰るよ。2時間後につく」との返事が(会社が遠いので仕方がないんです)!
幸い保育園の迎えの時間ごろまでの陣痛はごく弱めで、まだ家事もできるレベルでした。痛みの合間に買い物も済ませみんなが好きなハンバーグまで作っておけました。
娘は7時ごろと遅めにお腹がすきます。
そのため普段は夕方保育園に迎えに行ったあと公園やスーパーなどで遊んでから帰宅するのですが、その日は流石に外遊びは避けて買い込んでおいた大量のスライムで惹きつけでなんとか帰宅し、のんびり過ごすことに。
「(なんか痛み強くなってきたなあ。パパが帰るまで後1時間。まだ産まれないでね・・・!)」
じわじわ強くなる痛みをごまかしながら娘とスライムで遊んでいたのですが、1時間もすると飽きてきたようで
「お外行ってキックボード乗りたいなあ♡」
と言い始めました。
「(陣痛間隔6〜7分てとこだな・・痛っ・どうせパパが帰ってくるまで病院に向かえないしな・・)・・・っいいよ!行こう!」
2人目の余裕と半分ヤケクソで、痛むお腹を抱えながら、もう暗くなった公園で遊ぶ私たち。
「(こうやって上の子と2人きりで遊ぶのも最後だな・・・しみじm痛えっ・・・)」
そのときパパから
「電車の乗り換え上手くいった!予定より早く帰れる!」
との朗報が。
「まだ乗りたいいい!」
と不満そうな娘を抱えて急いで帰宅しました。
「悪い!遅くなった!」
「大丈夫!ハンバーグ食べさせて!朝ごはんはクロワッサン買ってある!じゃ」
会話時間約3分で急いでうちを出ました。娘は混乱していましたがこの日に限ってはそれどころじゃない!すまん!
うちの前に待機させておいた陣痛タクシーに入院バッグを持って乗り込みました。
病院に到着!間に合った!
外来時間を過ぎたくらい病院に着きました。インターフォンを押して助産師さんにドアを開けてもらいます。
「今間隔どのくらい?」
「5分です」
すぐに内診とNST(お腹の張りをグラフ化する機械)のベルトを巻いて今の状態を確認してもらいます。
「いい陣痛来てるね。今まさに産まれるという状態でもないですが。・・・とりあえず分娩室に行ってもらって麻酔入れますね」
「お願い・・・すます・・・痛」
「今日お産の人たくさんいるのよ。さっき使ったお部屋綺麗にしてくるからちょっと待っててね!」
「はい・・(早めに)お願いしますー!」
無痛分娩は成功なるか?!
1人目の普通分娩が痛みが辛過ぎたので、次産むなら無痛分娩にしたいなあとは思っていました。
しかし無痛にはかなりの金額がかかります。そして1人目のお産より短かくなる可能性が高いとなるとおおよそ数時間の我慢・・・。普通でもいいんじゃないかなとかなり悩みましたが、
多分これが最後のお産。無痛分娩が経験できるのも最後!一生の思い出だと思えば海外旅行にお金を使うのと同じ感覚!そして何より退院後は生まれた子だけじゃなく上の娘のお世話もしなくてはいけない!絶対体力温存した方がいい!!!!
という結論に至り計画なしの無痛分娩をすることになりました。
**
「針入れますよ!ではお腹を抱えこむように丸くなってください!動かないでくださいねー!」
「はいー!あっ陣痛来ました!!!ちょっと待ってください!今無理です!!!!・っ・・っつ陣痛引きました・・・ふー。」
「では刺しますよ!」
背中の骨に太い針が刺されました。結構痛かったような気もしますが、そのときは陣痛パニックで注射の痛みを味わう(?)余裕もありませんでした。
「痺れなどはありませんか?痛みはどうですか?」
「痺れはないです。痛みは・・・あんまり変わらないですううう痛いい!!!」
「じゃあ15分ごとに麻酔を増やしていきましょうね。」
「・・・ふあい・・(白目)」
***
ベテランとみられる助産師さんが麻酔を調整していると隣から別の助産師さんがやってきてなにか耳打ちしました。
「えっ?隣もう生まれる?OK。・・・じゃあ、ちょっと待っててくださいね!」
「・・・ふあい・・」
隣の部屋が騒がしくなりました。
「〇〇さん!スマホ出すよ!」
「・・・はい?!」
「15分ごとにタイマーかけて!15分ごとに自分でこのボタンを押して麻酔増やしてね!!」
ベテランさんが私のカバンからスマホをとり、麻酔のボタンと共にパスします。
「・・・はいっ!」
部屋に取り残される私。特に満月でもなかった普通の平日の夜ですが、お産って重なるものなんですね。
「ピピピッ」
「プスー(ボタンを押す音)」
「ピピピッ」
「プスー(ボタンを押す音)」
隣のお産の声をBGMに何度か麻酔を追加していると、徐々に痛みが和らいできました。
「(麻酔効いた!)」
助産師さんから「完全に痛みをゼロにするとお産の時に力を入れるタイミングがわからなくなるかも・・・」
と言われたので若干痛みが残っている状態で麻酔を入れるのをやめておきました。1人ですることもないので夫に連絡します。
「麻酔効いてきた。」
「娘、寝たよ!」
さらに暇なのでSNSを見ながら助産師さんが戻ってくるのを待ちました。家族付き添いもなく、助産師さんもほぼついていない状況ですが、麻酔とスマホのおかげで個人的には快適な陣痛時間でした。
産まれます!
23時を少し過ぎた頃、助産師さんが戻ってきました。
「はあ、はあ、大丈夫だった?じゃあ次産みましょうね!」
「ああ、はーい!(子宮口、開いたんかな?)」
「内診しますね。うん、もう全開!破水させますね。」
「ええ?」
助産師さんが破水させる為に何かしているようですが、麻酔が効いていてよくわかりません。
「はい破水しましたよ。もう自然に降りてきてるからね。今日中かなあ」
「(お?もう全開?!産んでいいの?)はい!」
ヘルプの助産師さんが1人増えて、お産タイムに入りました。
「陣痛きたら、いきんでね!」
「(痛みがないから、人に見られているのがなんか恥ずかしいなあ。早く終わらせよ。)んーーーー!!!!」
「ん?そこまで来てるんだけどね。」
「お?」
「肩が引っかかってるかな。」
「KATA???」
「下の子大きさは?」
「2000gちょいです。小さめでした。」
「この子は?」
「最後の検診では3400gでした。」
「これは・・・今日中には産まれないかもね・・・」
陣痛の波に合わせて何度もいきみますが、なかなか産まれません。少し疲れてきました。
自分でも1回目のいきみで下まで動くものの、力を緩めると上に戻っていくのがわかりました。
「(てことは、1回目で下に降りたのをとどめておいて、2回目に力を入れればいいのでは?!)」
お産開始から1時間ほど経過し、ちょうど日をまたいだ頃にピンとひらめきました。
「はい、力入れて!」
「んー!!!」
そこで今度は腹筋をめいいっぱい使って赤ちゃんが上に戻ってこないように踏ん張りました。
「あ!いいね!そのままもう一回!」
「んーーー!」
「(今更だけど、やっとコツがわかった!)」
「すごい!あと一回!」
「んーーーーーーーーー!!!(顔真っ赤にして)」
「・・・下見て!!!!」
「え?!!!」
ぎゅっと閉じていた目を開けて下を見るとにゅるんという感覚とともに子どもが産まれてくる瞬間が目に入りました!
「わああ!!」
感動して声が出ました!
「おめでとうございます!」
3120の元気な男の子が無事生まれました!